最新データでみる看護師の辞めた理由と転職先に求める条件

最新データでみる看護師の辞めた理由と転職先に求める条件

【看護師の辞めた理由と転職先に求める条件がすぐに分かる短尺動画】

看護師が病院、職場を辞める理由で多いのが、労働環境、人間関係、給与に関する不満です。

そして、転職先を探すときには、勤務時間、給与、休日を気にする人が多くなっています。

辞めた理由は面接時に必ずと言っていい程聞かれますし、新たな職場に求める条件・待遇は転職先を決める時に判断の基準になります。

1つのデータ（資料）だけでなく、複数のデータ結果を分析することにより、看護師の辞めた理由、転職先に求める条件をより客観的に把握することが可能です。

転職活動の際、他の看護師がどんな理由で辞めたのか、次の職場にどんな条件・待遇を望んでいるのかを知ることは参考になるでしょう。

看護師の辞めた理由

看護師の辞めた理由を最新データ（資料）から紐解きました。

【調査①】前職を辞めた理由・転職をしたきっかけ（※1）

前職を辞めた理由

（※複数回答）

1. 職場の雰囲気が苦手だった（35.2％）
2. 昇給・昇格が見込めない（35.1％）
3. 人手不足に対して何も改善されなかった（32.7％）
4. 自分が望む科に配属されない（21.8％）
5. 命の重さが辛かった(10.5％)

転職をしたきっかけ

（※複数回答）

1. 労働環境（人間関係）の悪化（45.6％）
2. 給与が低かった（38.3％）
3. 職場の運営方針と合わなかった（26.4％）
4. 就業場所が遠い（18.6％）
5. 自身のスキルアップ・キャリアアップ（11.9％）

「人間関係を含む労働環境」が一番大きな理由で、次に「給与・昇給」の問題、そして「職場の運営方針・配属」などへの不満が続きます。

看護職に限らず多職種でも上位にくる理由です。

【調査②】退職理由・退職したい理由（※2）

退職理由

（※複数回答）

1. 結婚（11.3％）
2. 転居（8.7％）
3. 妊娠・出産（8.0％）
4. 育児（6.7％）
5. 自分の健康（身体的理由）（6.7％）

退職したい理由

（※複数回答）

1. 看護職の他の職場への興味（12.9％）
2. 勤務時間が長い・超過勤務が多い（8.1％）
3. 転居（8.0％）
4. 結婚（6.7％）
5. 子育て（6.7％）

退職したい理由の6番目以降は、夜勤の負担が大きい（5.8％）、自分の適性・能力への不安（5.5％）、昇進・昇給・給与に不満（5.3％）、自分の健康（主に身体的理由）（5.3％）、上司（看護管理者等）との関係 （5.1%）という結果です。

調査②では、転居、結婚、妊娠・出産・子育てなどライフスタイルの変化による退職が多いという調査結果が出ています。

実際に普段から辞めようと考えている看護師にとっては、これらのライフイベントは辞めるきっかけになります。

看護師の辞めた理由のまとめ

実際の退職理由と退職したい・転職をしたきっかけではニュアンスが異なります。

調査①では看護師の辞めた『本音』の部分が多く出ており、調査②は辞める時に上司に述べる理由が多いといえるでしょう。

転職先に求める条件

転職先に求める条件も最新データ（資料）から分析しました。

【調査①】職場を選ぶ際に気にしている点（※1）

職場を選ぶ際に気にしている点

（※複数回答）

1. 勤務時間・休憩時間（58.4％）
2. 給与の上り幅（50.7％）
3. 福利厚生が整っているか（44.5％）
4. 職場の雰囲気（39.3％）
5. 口コミ・評判（33.0％）

「職場の雰囲気」も大切ですが、自分自身に職場の水が合うか合わないかは実際に入職してみないと分からない部分があるからでしょう。

友人・知人、SNSなどでの職場の口コミ、評判を知っておくことも大切です。

【調査②】求職者が就職の際に重視する条件（※2）

求職者が就職の際に重視する条件

（※複数回答）

1. 勤務時間（32.0％）
2. 給与（24.7％）
3. 看護内容（21.7％）
4. 通勤時間（21.6％）
5. 休暇（17.6％）

やはり労働条件に関わることが上位にきています。

【調査③】転職活動で重視する条件（※3）

求職者が就職の際に重視する条件

（※複数回答）

1. 給与条件（85.3％）
2. 休日・休暇（75.7％）
3. 勤務時間・勤務体系（71.7％）
4. 勤務地・通勤距離（71.7％）
5. 職場の雰囲気・人間関係（67.6％）

次に「人間関係」が続いています。

転職先に求める条件のまとめ

調査①～調査③の調査方法の違いはあっても、転職活動時に労働条件、待遇に対して、非常に強い関心を持っていることが分かります。

その次に職場の雰囲気、人間関係が続きます。

看護師さんに退職理由と転職先に求める条件をアンケート調査しました

実際に看護師さんに辞めた理由と転職活動で重視した条件を調査しました。

現役、休職中の看護師さんへのアンケート調査の結果です。

回答のあった看護師さんの学歴、今までの転職回数は下記グラフをご覧ください。

看護師を辞めた理由は？

（複数回答）

結婚、夫の転勤、出産・育児などライフスタイルの変化、人間関係、夜勤の負担、責任の重さ（医療事故への不安）、勤務時間が長い、給与が少ないなど労働環境が上位を占めています。

厚生労働省の過去の資料（看護職員就業状況等実態調査結果・平成22年8月から平成23年1月実施）で看護師の辞めた理由は、「出産・育児のため」（22.1％）が最も多く、次いで「その他」（19.7％）、「結婚のため」（17.7％）、「他施設への興味」（15.1％）、「人間関係が良くないから」（12.8％）、「超過勤務が多いため」（10.5％）と続いていますので、看護師の辞めた理由は10年前と大きく変わっていないと言えるでしょう。

転職先（入職）先に求める条件とは？

勤務体制（日勤、二交代・三交代、夜勤専従）、休日、給与などはある程度、求人票を見ればわかりますが、人間関係の良さ、職場の雰囲気などは実際に働いてみないと分からない部分です。

転職先に求める条件で応募する前に分からない場合に、看護師転職サイトを利用するならキャリアアドバイザーに聞くとよいでしょう。

ナースの辞めた理由、転職先に求める条件（体験談）

体調を崩して辞めました

（Ｍさん、宮崎県・４０代後半・女性）

縁あって四国で１年契約で働き、その後は地元に戻りました。

体調不良の中、勤務してましたが、難しくなり退職しました。

在職中はいろいろな方の協力や援助をしていただき、本当に助けていただきましたが、体も心もギリギリで限界を越えたため、辞めざるを得なかったです。

現在は前職が期間限定で満了したため退職しまして、今就活中です。

前回のようにならないために不規則な勤務は除外して、仕事を探しているところです。

人間関係がギスギスしていたので辞めました

（Ｔさん、岡山県・３０代前半・男性）

医療系大学に通い、大学と提携している施設に実習に行き、卒業するとそのまま施設に勤めました。市民病院外科病棟に３年程勤めました。

営業時間中に工事にとりかかることもあります。

これにより、普段とスケジュールが変わってしまい、対応できない者同士で諍いが起きました。

普段と予定が変わるとただでさえ人は苛立つものです。

その上人間関係もギスギスしてきて、大変居心地が悪かったです。

自分はもっとスケジュールが守れて、なおかつ荒れた人間関係のない職場に行きたいと思いました。

働く環境には、施設の設備も重要です。

古い病院だと、空調が悪かったり、色々な破損があったりして、辞める原因となった騒動になります。

内見して問題ない少し新しめの病院の方が間違いやトラブルが少なくて良いです。

夜勤が辛くて辞めました

（ＭＳさん、東京都・３０代後半・女性）

看護師16年目です。これまで、総合病院の内科系に主に勤務して、一度転職で内科系のクリニックに勤務しました。

少しずつ疲労たまる感じでクリニックに転職しました。

職場も新しくて良かったです。

結局、結婚で夫の勤務先に転居したため、今は働いていませんけれど、また、夜勤なしで良い条件の職場あれば、看護師として働きたいと感じています。

子育てを重視したいと思って辞めました

（Ａさん、愛知県・３０代前半・女性）

私は総合病院の内科病棟に7年勤めていました。

辞めた理由は、妊娠をしたからと育休をとっても私がいた部署は時短勤務をしていても、育児に対して理解がありませんでした。

時間外は当たり前で、結局日勤の定時の時間まで残って仕事をしている先輩たちをみていて、絶対に子育てには向かない病棟だと思ったからです。

あと子どもが小学生になったら絶対に夜勤をやらなければならなかったので、それなら一旦仕事を辞めて、子どもが幼稚園に入園したら、働こうと思い辞めました。

結婚と重圧で辞めました

（Ｕさん、福岡県・３０代前半・女性）

30歳既婚女です。病院は2カ所でトータル7年ICUで働きました。その後介護施設で去年妊娠するまで働いていました。

ある程度のICUで経験が出来たのと、婚約者が転勤になったタイミングで結婚するために辞めました。

2つ目は雰囲気のいい病院でしたが、委員会、係や後輩指導等の役割がどんどんついてきて、重圧でしんどくなってしまい、少しゆっくり働きたいと思い、介護施設に転職しました。

最新データでみる看護師を辞めた理由と転職先に求める条件のまとめ