看護師の転職理由として多い人間関係の問題を解決するには?
看護師の転職理由として、「給与や休日ほか待遇面への不満」、「結婚や出産等のライフスタイルの変化」と並んで多いのが、「人間関係のストレス」です。
人間関係が悪い職場では、ストレスやプレッシャーがかかりやすくなります。
特に、トラブルやいじめなどの問題がある場合は、精神的な負担が大きくなることがあります。
たとえ高給与の職場に転職できたとしても、人間関係が悪い職場では、ストレスやプレッシャーがかかりやすくなります。
特に、トラブルやいじめなどの問題がある場合は、精神的な負担が大きくなることがあります。
看護師が人間関係に悩まされる4つの原因
看護師が人間関係に悩まされる原因は、以下の4つです。
- 年齢層が幅広く、価値観の異なる人が集まっている
- 女性の多い職場では、ネガティブな面が出ることがある
- 看護師の仕事はチームプレイである
- 小さなミスが重大な事故につながる恐れがある
①年齢層が幅広く、価値観の異なる人が集まっている
年齢の幅が広い看護師の職場では、20代~60代くらい(Z世代~団塊世代)まで、さまざまな年齢層の看護師が働いています。
また結婚しているか、子供がいるかいないかというライフスタイルの違いもあります。
当然、価値観は人それぞれです。
自分とかけ離れた価値観を理解することはなかなか難しいため、対立が生まれやすくなります。
②女性の多い職場では、ネガティブな面が出ることがある
同性が多い職場は、よくも悪くも性別による特徴が出やすくなるという傾向があります。
たとえば、女性のポジティブな面である協調性や思いやりが発揮されれば、団結し、チームワークがよくなります。
ただし、女性のネガティブな面である対抗心が出てしまうと、対立がうまれることになります。
③看護師の仕事はチームプレイである
看護師の仕事は基本的にチームプレイで成り立っています。
そのため、誰かがミスを起こすと、一緒に働いている人も無関係ではいられず、フォローする必要があるなど、お互いへの影響が大きいです。
そのため、注意をするときも厳しい物言いになりがちです。
④小さなミスが重大な事故につながる恐れがある
看護師の仕事は、小さなミスが重大な事故につながりかねません。
そのため、緊張感があり精神的に張りつめていることが多いです。
したがって、ピリピリした雰囲気になりやすい職場だといえます。
こうした原因を確認していくと、「3.チームプレイの仕事である」と「4.失敗が重大な事故につながる恐れがある」は看護師という仕事の性質上、避けることはできないでしょう。
したがって、できることは「1.幅広い年齢層の、価値観が異なる人が集まっている」と「2.女性が多い職場で、ネガティブな面が出ることがある」に上手に対処することだといえます。
これらを踏まえ、女性の多い職場でストレスをためない方法について、解説します。
看護師が職場の人間関係に悩まされない3つの方法
看護師が職場の人間関係に悩まされない方法は以下3つです。
- 価値観の違いを受け入れる
- 中立の立場をとる
- 周りとの信頼関係を築いておく
【人間関係に悩まされない方法】
①異なる価値観を受け入れる
年齢やライフスタイルが違えば、それぞれの世代、環境によって、異なる価値観があるでしょう。
しかし、女性は協調性を重要視する傾向があるので、相手に対して「自分と同じ考えであってほしい」と思ってしまうことがあるようです。
そのことが、価値観の違う者同士の対立を生んでしまう原因になります。
そのため、「価値観は人それぞれ違っていていいんだ」と受け入れること、寛容になることが重要です。
自分を理解をしてくれない相手がいたとしても、「仕方のないこと」と考え、理解してもらうことを期待しない方がストレスが減ります。
そして、自分とは違う価値観の人がいても「そういう考え方もあるんだ」と受け入れることが大切です。
②中立の立場をとる
たとえ、自分が上司や同僚の価値観の違いを受け入れられたとしても、一方的にキツく当たられてしまったり、周囲で起こった対立に巻き込まれてしまったりすることも出てくるでしょう。
しかし、そんな時は、どちらの味方にもならずに中立の立場をとるのが最もおすすめです。
もし、誰かの悪口を吹き込まれたとしても、一線を引いた対応をして、「職場の人間関係には首をつっこまない人」というスタンスを貫く方が、あなたのストレスを増やさずに済むでしょう。
③周りとの信頼関係を築いておく
中立の立場を貫くためには、周りの人と信頼関係を築いておくことが大切です。
なぜかというと、万が一トラブルに巻き込まれた場合に、普段から信頼関係があれば大事にならずに済みます。
基本的なことですが、「誰とでもきちんと挨拶をする」「相手の価値観を否定しない」ことなどを心がけましょう。
以上、3つのコツを押さえつつ、人間関係のストレスをためないようにしてくださいね。
もし、上司や先輩との人間関係が悪化して、どうしようもないと思った時は、悩みの原因となっている人の上司に相談するようにしましょう。
人間関係の改善が無理で修復不可能であれば、異動するという解決手段もあります。
しそれでも解決が難しいこともあるかも知れません。
その場合は、転職で新しい職場を探すという選択肢もあります。
その場合は、看護師専門の紹介会社(看護師転職サイト)に登録して、活用することをオススメします。
紹介会社を活用することで、事前に職場の雰囲気が分かりますし、入職前に「病院見学」の段取りをしてもらうことも可能です。
看護師同士以外の人間関係
看護師が看護師同士以外の人間関係に悩まされるケースです。
看護師は患者さんやその家族、医師、他職種のスタッフと日々コミュニケーションをとりながら業務を行っています。
その中でも人間関係に悩まされることがあります。
まず一つ目は、患者さんやその家族とのコミュニケーションです。
病気やケガで不安やストレスを抱えた患者さんやその家族の気持ちを汲み取りながら、適切なサポートを提供する必要があります。
しかし、患者からのクレームや不満などが原因で感情的になりやすい状況下でのコミュニケーションは、看護師自身もストレスを感じる原因となります。
二つ目は、医師との関係です。医師との協力関係が築けていない場合、看護師が業務を遂行する上で支障が生じることがあります。
また、医師が指示を出さなかったり、指示が不十分だったりする場合もあります。
これらの状況は、看護師が責任を持って患者さんをケアする上での不安やストレスを招く原因となります。
三つ目は、他職種のスタッフとの関係です。
病院は複数の職種が連携して患者さんをケアしています。
しかし、職種によって業務内容や考え方が異なるため、意見の食い違いやトラブルが起きることがあります。
これらのトラブルが看護師としての業務に影響を与えることもあります。
看護師として、これらの問題に対応するために、日々コミュニケーション能力を磨き、協力関係を築いていく必要があります。
人間関係がすべてうまくいっているという人は世の中にほとんどいません。
また現実は自分が創っているという説があり、もしそうなら自分の態度、考え次第で悪化した人間関係を修復することも可能です。
まずは丁寧に挨拶し、コミュニケーションをとることから始めてみるとよいでしょう。