付加価値を見出す
転職に強い薬剤師になるにはどうすればいいのでしょうか?やはり付加価値を付与し自分に有利な経験を積むことが必要です。薬剤師のメインの作業内容は調剤ですが、そこにコミュニケーション能力やマネジメント能力、マーケティングスキルなどを付与して付加価値を見出しましょう。
特にコミュニケーション能力は転職に限らず非常に重要です。超高齢化社会を迎えていく日本において、患者さん一人一人に寄り添えるスキルがこれからの薬剤師の業界で必要になってくるであろうと言われています。患者さんは、自分の病状に本当に薬が効くのかどうか、あるいは副作用などが本当に支障を来たさずに服用を続けられるのかどうか不安や疑念を抱いています。頼れるのはその薬局にいる薬剤師だけですが、そこで専門的過ぎる説明や武骨な態度は薬や処方した医師への不安と直結します。薬剤師の親身な対応はそういった不安を払しょくするのに大いに助けになるでしょう。
通常の業務で培うスキル
そういったスキルや経験は、特別な職歴や資格がなくても身に付けられるものです。通常の業務でいかにコミュニケーションをスムーズに取り、信頼を勝ち得てきたかの積み重ねとなります。多くの場合、詳しすぎる説明や上から目線などの対応は人に不信感を抱かせます。患者さんの目線で物を見て、患者さんが感じていることに焦点を合わせます。
そのようにして同じ目線に立った時に初めて、人の不安を自分の心で感じ取ることが可能になります。そうした対応にはエネルギーが必要となりますが、その報いとして親身に寄り添うかかりつけの薬剤師とも言うべき信頼を得ることが出来るでしょう。そうした付加価値は、「あの薬局で薬について聞いてみよう」と思わせる集客力へとつながっていきます。
より専門的な分野へ進む
あるいは、がん治療や精神科などでより専門的な分野での調剤に関わることでも付加価値を見出すことが可能です。がん治療にはチームとして総合的な治療を提供することが求められ、精神疾患には多角的な分析と対処が必要です。そういった環境で、薬物療法の観点から最適な治療法を提案・提供することで、特別なスキルを鍛えていくことが出来るかもしれません。
特に複雑化した現代の医学では、薬物療法のさらなる細分化や最適化が求められています。認定薬剤師資格や専門薬剤師資格など資格によって自分のスキルを示すことが可能になっているため、そうした分野で経験を積むチャンスがあるのであればぜひ検討なさってください。