動物もいる老人ホームは高齢者をケアしやすい

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アニマルセラピーの効果

動物を使った精神治療が最近注目されています。アニマルセラピーと呼ばれる治療ですが、動物介在療法とも呼ばれていて、動物と触れ合うことでストレスを軽減したりコミュニケーション促進したり、社会性を改善したりすることが目的とされるものです。動物と接することで脳内ドーパミンが分泌されて楽しいという気持ちになったり、副交感神経の働きが高まってリラックス状態になるとされています。介護の現場ではすでにアニマルセラピーが実施されていて、入居者の心のケアなどで一定の効果をあげています。

例えば介護高齢者ドッグセラピー普及協会によると、介護施設に入所している認知症高齢者にドッグセラピー行った結果、100件近くの症例で認知症の症状緩和が見られたようです。動物を使ったカフェなどが流行っていますが、介護を必要としない方にとっても動物の存在は非常に大切です。そのため他社からのサポートやケアや関心を必要とする介護の世界では、より動物の存在が大きいと言えます。

動物もいる老人ホームは高齢者をケアしやすい

老人ホームに動物がいる場合、介護する立場からもサポートが楽になるというメリットがあります。要介護者に対する積極的なコミュニケーションの必要がなくなるわけではないものの、動物を話題にして会話を始めやすかったり、ストレスの軽減に伴って自立支援がしやすくなったりと、何かと効率がよくなるでしょう。

あまり外出したがらない入居者の場合でも、動物の散歩を目的にすると「行きたい」と思うようになるかもしれません。リハビリへの意欲も向上させられることが期待できます。ある施設では犬と猫を二匹ずつ、うさぎを10羽、チャボなどの鳥を18羽導入しました。すると高齢者が小屋の周りに集まって ひと時をすごし、「可愛い」「癒される」といった声が飛び交うようになりました。こうしたことがきっかけで入居者同士のコミュニケーションも促進されるでしょう。

ペットと同居可の老人ホームもあり

老人ホームの中にはペットと一緒に入居できるところもあります。自宅を離れた場合、かわいがっていたペットと離れ離れになるという方も少なくありませんが、こうした施設では最後までペットと一緒にいられます。施設に入った場合、やはりある程度日常生活に制限がかかってきます。そうした制限でストレスを抱えてしまうかも少なくないでしょう。

しかしこのような取り組みによって、これまでの自宅での生活感覚を維持することが可能になります。動物嫌いの人やアレルギーを持つ人もいるためかなり注意する点がありますが、今後こうしたタイプの老人ホームが増える可能性は大いにあります。介護福祉士として働く場合に、就職希望先施設の動物の受け入れ体制をチェックするのも良いでしょう。